今年は正月早々から、ドラマや映画でCGの威力に愕かされることしきりだった。
まずはTBSのドラマ『都庁爆破』だ。都庁にテロリストが武装して襲い、市民を人質に要求を突きつけるのは2時間ドラマでもおかしくないが、話の中盤から要求がヒートアップした挙げ句に、爆破された都庁の一部が9・11のツインタワーさながらに崩壊したのにはびっくりした。
ネット言語を借りれば「ヤッター!」ということだろう(笑)、がしかし、CGであることを勘案すれば〈ここまでやれるのか〉と驚くと共に、これが「なんでもあり」の一里塚になるということでもあろう。
それが最大限の愕きにまで発展したのが『ポンペイ』(2014年、アメリカ映画)だ。
出逢いは1月9日、テレビ東京「午後ロード」にてだが、古くは白黒映画だった『ポンペイ最後の日』(1935年アメリカ作品)のリメイクということになろう。
元祖は、昔よく、テレビの映画番組で見たりもしたが、きれいなカラーとCGで生まれ変わって、これなら元ネタはおろか、『ベン・ハー』にだって負けてないどころか、はるかにしのいで余りある(笑)。
『ベン・ハー』みたいな派手な戦車戦こそないものの、皇帝の冷酷非情ぶりは歯ぎしりするほどだし、そうした奴隷同士の殺し合いを経て、美女との恋愛も成就して屈強なグラディエーター(剣闘士)へと完成、悪の権化の皇帝との対決如何に、というその時も時、大デザスター! ヴェスヴィオ火山大噴火の時をむかえ、人々は大火砕流と火炎弾雨のなか、阿鼻叫喚の地獄を迎えるのである。そのCG効果の凄まじさ、「未曾有の特撮効果撮影」といって言い過ぎにはあたるまい。
これだけは声を大にして推薦する!