タイトルは、武蔵が生死を賭けたクライマックス、決闘の場にのぞむに際して発した名ゼリフだ。
じつは映画『宮本武蔵』五部作、なにが哀しくてそうしたのか、第一部、第二部、第三部ときのうまで、自分でCS東映チャンネルで録画した画質も良くない映像で見ていた、大枚払って買ったBOX全集があるというのにだ(笑)。
これは、人に録画してあげるために取ってあるストック映像。
それでも、市販が出るまでは大事に見ていた愛着映像。映りは悪くとも思い入れは別。
が、しかしだ、きょうの第四作『宮本武蔵 一乗寺の決斗』だけは市販品で見なくてはアカン!
というのも、本編2時間10分くらい(多分、記憶に自信)(笑)の長尺中、クライマックス! 73対1の決闘場面は、そこだけカラーから純粋モノクロに転じるのだが、テレビからのものは青みがかったモノクロなのだ。
これは地上波などでよくあることで、たとえばシネスコ横長画面をノートリミングで、画面の上下を黒く取って放映すると、「どうしたのか」「故障と思った」とテレビ局に質問やら苦情が殺到するためなのだ。白黒ではまぎらわしいが、白黒に色を付けてあればカラー、それなら文句をいわれる筋合いはないという苦肉の策ならぬ苦渋の「誤魔化し」なのだ。
それでなくともテレビの世界では、長らく映画はテレビ枠に合わせて左右を切ったデタラメ映像でお茶を濁してきた。監督はスクリーン枠に合わせて構図を決めてる、「そんなバカ相手にせず、作品を重んじろ」といっても、映像より見栄えを意識する「一般視聴者」だけ重視する局に振り回されどおしだった。
その名残を思い出しながら、きょうは市販ディスクで見るとする。