政治家どもにバカにされ、だまされ、いつも軽くみられている国民が、この日だけは自分の意志で政治家の善し悪しを斟酌して、判断した結果を一票に託して主権を行使できる日である。
前回選挙の興奮が忘れられない。
政権交代成った日の翌日のすがすがしさが忘れられない。
それから10か月——。
案の定というか、当然というか、民主党は多くの点で国民を裏切ってくれた。あれほど大見得切った仕分けはしたものの、削るべき無駄をほとんど削れず、結果として官僚と大企業とアメリカにへつらうだけの政治に終始し、それが消費税アップなどという、バカにするにもほどがある選挙公約を導きだした。アホか。
無能無策を繪に描いただけだ。
が、しかしだ、だからといって死んでも自民党に返り咲かせるわけにはいかない。
お勧め[世に倦む日日]サイトの主宰者テサロニケ氏はこう書いている。
——民主と自民が合計で95議席も取る事態は、絶対に避けなくてはいけない。現有は民主が54で自民が38の合計92議席。この議席を上回らせてはいけない。確実に下回らせることが必要で、両党で90議席を割らせる必要がある。
これはどういうことか分かるだろう。
もともと同じ穴のムジナである民主と自民が、共に消費税増税をかかげるからには、この2つの党を勝たせることは消費税増税をみとめることになるのだ。
こいつらどこまで腐っているのか。
さんざ大企業とアメリカのための放漫経営で国の屋台骨をがたがたにしておき、その立て直しを公約に掲げて政権を交代しながら、たいした仕事もせずに元の木阿弥。そのあげく増税だという。
そして、この2党は互いの利害にのっとって、また仲良くしゃんしゃんと手を打って連立という大談合で国民を大愚弄するのであろう。そんなことは断じて許せない。
といって、ほどよい選挙結果をだして、民主にも自民にも苦いクスリを、なんて芸当ができるわけはない。
唯一の良策は民主にも自民にも票を入れないことだ。共産でも社民でもいい。前回は政権交代のためと切り捨ててきた支持政党に、こんどもまた入れれば良いのだ。俺は共産党に入れるよ。
そうして、夜には、また選挙速報に見入ろうではないか。
民意はこんども確かだったと、民主と自民のバカどもに思い知らせようではないか。(写真は、西彼杵郡香焼島から見た原子雲(「目で見る長崎市の100年」より))