さっき、ウェブ東京新聞でホンモノの鉄人28号を見て感動した(笑い)。『巨大「鉄人28号」製作急ピッチ 阪神大震災復興のシンボル』という17時51分付記事だ。
——阪神大震災で大打撃を受けた神戸市長田区の若松公園に復興のシンボルとして登場する鉄製巨大モニュメント「鉄人28号」の製作が急ピッチで進んでいる。
完成すれば高さ18メートル、重量50トン。製作を請け負った大阪府岸和田市の金属加工会社「北海製作所」の工場で、研磨やさび止め塗装などの作業が続く。火花を浴びる姿はまさに“鉄人”だ。
くだらん政治の世界や、自民党や財界にしっぽを振るだけのメディアの動向にうんざりしていたところ、一変夢のある話にうきうきしてつい検索してみた。東京新聞の写真よりもこっちが全体を伝えていると思うので紹介する。
いいではないか。正にホンモノの鉄感がある。この画像を乗せたブログのコメントによると、「この方がいいのに」「着色しなければいいのに」ということで、記事にいわく長田区の商店主らでつくるNPO法人「KOBE鉄人プロジェクト」の計画書めいたチラシが2つ目の画像である。
うーん。
わたしも色塗らない方がいいなあー。
神戸市長田区というと、6500人にも及ぼうという犠牲者を出した阪神淡路大震災で、もっとも酷い被害を出したところだ。
忘れもしないのはフジテレビの報道。
それは報道などという代物ではない。お笑い系の現場レポーターが「凄い凄い」とはしゃぎ回って、アーケードの商店街といい、今燃えている最中の被災現場を背景に、そこで生きながら焼かれている人々を想像する知恵もなく、いたずらにおぞましさの極みをさらしてレポートしていた映像を忘れることができない。
報道を娯楽にした結果の惨憺が、フジにはしばしば見られた。というより、映像メディア全体が孕む悪しき技巧であった。
それにしても鉄人——。
鉄人28号というと子どもアニメと幼稚に考えがちだが、NHK−BSでも放映されたことのある『鉄人28号 白昼の残月』(2006年)は、戦争の影を背負い、敗戦の傷跡を色濃く反映した社会派アニメで、54年版『ゴジラ』を怪獣映画と呼ぶなかれというほどに、もはやアニメの範疇を超えて深い映画的余韻を残す名作であった。
*お薦めリンク[前田有一の超映画批評]から、
『鉄人28号 白昼の残月』
しかし……
前田さん、考え方が右なのはいいとしても、なんで桜ちゃんねるなどに出たりするかなー。ありゃ右というよりもゴミだろうが。