人の名前と顔が一致しないということは、よくいわれる。年を取ると「ボケ」とは別にその傾向も強くなるようだ。
読書は池波正太郎『剣客商売』から、柴錬=柴田錬三郎『眠狂四郎』へと「飛躍」を遂げた(笑)。その小説『眠』にレギュラー出演して、小説の幕間に、張り扇の名調子高らかに、一席ぶつ立川談亭なる噺家が映画のナビよろしく登場するが、これを説明するにほんものの現代の噺家芸能人を紹介したくとも、イメージと名前が一致しなくて「落語家芸能人」検索で、こんなサイトを見つけた。
●参照リンク●●
「落語家芸能人」
「不完全版」と称するごとく(笑)結局、これには載ってなかったのだが、石川さゆりつながりで小倉久寛、小沢昭一という名が懐かしく眼を細めさせ、同時に石川さゆり「紹介者」に挙げられてた「立川志の輔」が、くだんの「イメージ者」だったのだ。
「ホンマの、もとい! ホンマが読む眠狂四郎」に登場する立川談亭師匠です!(笑)
志の輔=談亭はともかく、小説『眠狂四郎』! これが面白いのだ。面白くって、面白くって、面白いからしかたない。「尾も白し、頭(かしら)も白し尾長鳥」という「無駄口口上」もあるけど、ね(笑)——最初は映画のイメージで、市川雷蔵をあてて読んでたが、どうも、それではしっくりこないことが分かった。女を好むエロさはそのままでも、けっこう地道で、まっとうで、結婚して所帯まで持ってしまうのだ。子を産ませるまでは至らないが、不幸な孤児を捨て置けず、我が家で我が子同然引き取って育ててしまう。こうなるとホームドラマだ(笑)!
しかし、それで酸いも甘いもの人間味も増してくるから不思議な相乗効果だ。
さてもさてさて転びバテレンの姦淫の子としての不幸な生い立ち……狂四郎の独り旅は、それでもまだまだ続きそうだ(嬉)!