佐藤オリエだったのか!
というのも「その時」の渥美清の共演者、つまり毎回このドラマを彩ってきた渥美の相手役、つまりマドンナのことだ(上画像の上)。
で、その時とは、1966年4月から1968年3月までの2年間、TBSが毎日曜夜8時から各回一話、1時間枠で放映してた人気ドラマ『泣いてたまるか』中「日本で一番もてない男」が放映された時だ。
マドンナと渥美との恋のさや当て、というより毎回一方的にふられるのは主人公役の渥美であることから、これは数年後に映画化され、間もなくヒットシリーズとなる寅さん、『男はつらいよ』の定番ともいえるが、実は本作は「寅さん」の元ネタで、そもそも『泣いてたまるか』最終話はズバリ「男はつらい」だったから元ネタぶりも分かろうというものだ。
しかし今回取り上げた「日本で一番もてない男」は、意外にも「もてない」主人公が、社内一美人と謳われてた女性社員の心を射止めたのだから話は「がらっ」と変わる。
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[MASQUERADE(マスカレード)]から『泣いてたまるか 日本で一番もてない男』
俺も子どもの頃からもてなくてねー(泣)。子どもが「もてない」なんて可笑しいかも知れないが、中学生くらいからは男の子でも、その差は「グンと」出て「もてる」「もてない」の格差も人によって歴然だ。
そんな男の子の琴線に触れたのだろう、『男はつらいよ』はいつまでも心に残る青春時代の名作ドラマとなった。
『男はつらいよ』でもそうだが、シリーズ全作が「ふられる」だけの「全滅型」だったら『男はつらいよ』でも『泣いてたまるか』でもあんなにヒットはしなかっただろう。「ヒット作」たり得ても「シリーズ長期」は維持し得なかっただろう。
1回でも2回でも「奇跡」のような「成就型」があるから、それに希望を抱き「いつかはきっと」という思いで、心のどこかに期待を込めて観つづけるんだろう。
失恋ばなしに限らない。
——闇に射す一条の光!
そんなドラマや映画が、俺は好きだなー。
●関連リンク●●
[アダージョ柴又]より『山田太一〈回想録……〉より一部引用』
脚本が尊敬する山田太一さんですから、『ああ軍歌』(上画像の下)はもちろん録画して持ってました!(嬉)(CSが見られた時、TOKYO−MXでだったか録画したもの)
監督今井正ってのも凄いが、お相手が小山明子さんってのもニクい! なんたって、あの大島渚監督の奥さんですからねー。きれいだよねー(垂涎!)。
(初稿 2015/12/5)