記事に変更はないんです。いま、偶然、予告篇サイトを見つけたので——
再見して爆笑! やっぱ凄いよ。全部見せてんじゃんよーっ(笑)!
いろんなバージョンがあるのかも知れないけど、俺のには予告篇なんか付いてなかったので。
●掘り出しリンク●●
[愛すべき映画たち]サイトより
『『ブラック・サンデー』(ジョン・フランケンハイマー) 』
ボケを疑い、見たのに覚えてない怖れもあったが(笑)、こんなのぜったい見てないって。
しかし、これ、ほとんど見せ場という見せ場が出てるじゃない。よく、「予告篇見たら本篇見る必要ない」って映画あるけど(笑)、まあ、『ブラック・サンデー』はそういうことはないから、買って損はありません。
これ以下は既に書いたこと——。
中古でも買える『ブラック・サンデー』。
ひさしぶりに見た。
面白かった。「手に汗握る」とは、一秒一刻「息をもつかず」とは、「唯一無二」「空前絶後」とは、この映画のような映画をいうのではないか、そう表現して大袈裟でない。
ところが「封印作」である。なぜか!?
じつはこの映画ができた時、1977年のいつだったか映画にはクレームがつけられ、「公開すれば劇場を爆破する」という脅迫が舞い込み、御難を怖れた映画館側は「お蔵」にしてしまったからだ。以来『ブラック・サンデー』はビデオで出るまで、いかなる映画か一般には知ることが出来なかった。
まことに「寄らば大樹の陰」、「臭いものにはフタ」、「さわらぬ神に祟りなし」の日本的傾向ここにありの典型例となった。1977年といえば、部落解放同盟系の「差別語狩り」が吹き荒れてた時期とも一致する。
政治的議論は避ける。俺にはその知識も興味もないからだ。
それより映画だ。さいわい今なら、アマゾンでも中古で1000円以内で買える。
ジョン・フランケンハイマー監督作としては、俺にはレジスタンス映画の名作『大列車作戦』や、クーデターをあつかった『五月の七日間』、刑務所内の人権問題に触れた『終身犯』、少年犯罪の問題作『明日なき十代』があげられるが、当節ファンはこの『ブラック・サンデー』を最高傑作と讃える。
中東の地下組織が、アメリカを狙って大規模なテロ計画を画策。カバコフ少佐率いるイスラエル軍特殊部隊が奇襲作戦を展開するが、首謀者の女ダーリアを逃がす。これが組織を立てなおし、ベトナム帰りのトラウマ飛行士ランダーを利用、全米スーパーボールに沸き立つスタジアムを舞台に、大量殺人計画!? そのXデーに向けての駆け引きと試合当日の緊迫! 対決!
カバコフにロバート・ショー、『007ロシアより愛をこめて』の敵役が有名だ。精神を病んだベトナム帰還兵はブルース・ダーン。ヒッチコックの『サイコ』を彷彿するほどサイコぶりが堂に入ってる。そして女首謀者マルト・ケラー。この冷徹ぶりもサイコーだ。
出てくる人間全部が怖く、そうじゃないかも知れないが、怖い人間だけに存在感がある(笑)。したがって、この映画では誰にも感情移入できず、感情移入するとしたらスーパーボールに興ずる自分を連想すればいい。それが8万発の「ダーツ爆弾」で射殺される情景を想像すれば、誰だって「特殊部隊ガンバレ!」になるのは決まってる。それを「偏向攻撃」とは、当時劇場を脅迫した人は何を狙ってのことだろう。差別語狩りとおなじで反発以外の何をも招かない。
最初は下画像みたくのんびりしたものだったが、実行の段階となって右上のパッケージ画像みたく衝撃シーンへとなだれ込んでいく。CGなんかない時代、どうやって撮ったのか!? 解説読むと「なるほど」と納得。実際のスタンドと再現した一部架空スタンドでのエキストラ演技と編集(もちろんフィルム上の合成なんかじゃない!)とのこと。
これを見ればCGなんぞ目じゃない。映画とはこれだ、ホンモノとは何かをとくとご鑑賞あれ!
もうね、ほんっとに凄い、「鳥肌モノ」とはよくいった!
で、俺の持ってるDVDには特典も何も付いておらず、特典なんか無視してきた俺が、こんどばかりは「メイキング」が見たくて見たくて、読みたくて読みたくてしかたなかった。ラストのスーパーボールとか、エキストラとか……そしたらあった!(笑)
●耳よリンク●●[2ちゃんねる]から
『幻のサスペンス大作「ブラックサンデー」』