きのう、船戸与一の『砂のクロニクル』を読み終えた。
買ったまま、ほっといたものだ。91年発行というが、まさかそれから20年以上ということはない。おなじマンションの10階から5階に越したのが5年前だから、おそらくはその5年以内だろう。
とにかく単行本600ページ近くの大部で、本書がユニークなのは三段組の本文という体裁で、本は本だが、読んでる途中の三段に釣られて、雑誌か週刊誌の連載ものでも読んでる気分にさせられることだ。
流浪の民クルドが戦乱のなか、みずからのアイデンティティーのおもむくまま自治を求め、国をもとめてさすらう姿を重厚に、たくましさいっぱいに描き上げた大河小説だ。難は女性の生きざま、キャラクター設定の希薄さだが、それ以外の個々も押し流され気味で、要はそれほど歴史のうねりに人間は無力ということだろう。ひさしぶりに力強い小説にめぐり会えた。否、本はとっくに手許にあったのだ(笑)!
それで、つぎの小説として、ひさしぶりに清張を読んでみたくなったというわけだ。
画像は、これから買う本の、全集と著者清張サマだ!(清張さん、若いね)(笑)
いや、「サマ」だけではもったいないくらい、俺は「神」と崇めてる清張さん!(拝)
これを見て、まず驚いたのが「全66巻」ってことだ。
パソコンモニターの横に、これから読む本、最近読み終えた本群が並んでるが、『砂のクロニクル』もそこに並んでたものだが(井上ひさしの『東京セブンローズ』は、あと何年このままなのかな)(爆!)、そこに立ってた清張全集の何冊かも1971年、72年発行だが、おいおいおいおい、俺が用賀の学院で買ってた清張さんがこのころ発行のものだったんだぜ、おい。その時の月報で見る「次回配本」の上の全集目録は、全38巻。つまり、当時から上記画像までのあいだに、あらたに28巻分の名作を増やしたということなんだ。計算合ってるよな(笑)。
付記:最初に書いた何行か、相変わらずのおっちょこちょいから勘違いした箇所を削除しました。880円は1巻の値段、それにしても、38巻の初期全集などプレミアが付いてるかもね。値段は分からなかったし、まあ、書いても意味ないので、初期全集(全38巻)の画像だけ貼付して代えます。
あ、俺は持ってませんよ。とっくにありません。ネットで拾った画像です(恥)。