ここんとこソ連がらみの映画ばかり見ている。
ソ連。いまのロシアを、いまから21年前の1991年12月より昔にはそう呼んでいたのだ。だから俺なんか人間には、ロシアなんて古くさいいい方よりはソ連のほうが懐かしい。ソ連があってアメリカがあった。これがロシアだといつの昔の話かと思っちゃう。
2つの映画の画像を、ならべるつもりだったが(笑)、うえは実写で、1960年代の米ソ両巨頭。
下はすでに何度かとりあげた『戦争と平和』である。ここでは1800年代、ナポレオンのフランスの侵略に抗した「大祖国戦争」の全貌が描かれている。
画像のないもうひとつは、昨夜までの二夜に分けて見た『13デイズ』。
アメリカの喉元キューバに配備された、大陸間弾道ミサイル基地の撤去をめぐって、当時の米ソ両巨頭が対決、全面核戦争の火ぶたを切るか、それとも和解、再生の道を選ぶか、虚々実々の政治戦もまじえた13日間の葛藤を描いたポリティカルアクション大作だ。と、アメリカの側から見ればそういう理屈になるが、先のフランス、第二次大戦下でのナチスドイツと、二度の世紀末侵略を経た国としては、アメリカとの力の均衡を維持するための、ミサイル基地建設はそれはそれで切羽詰まった戦略であり、賭けであったのだ。
とはいえ、核対核による力の均衡は、一方が破れるとキューバ危機のような、世界を巻き込んだ終末放射能戦争の勃発をはらんでいるから、核抑止力などという軍事はあってはならない力の均衡だ。
それなのに、「キューバ危機50周年」と銘打って、「核抑止」を「対中抑止」とかける産経の言葉遊びには反吐が出る。
●こじつけリンク●●
[ヤフーニュース]から『キューバ危機50年の教訓…日本には対中抑止力が必要(産経新聞)』
そういえば、ナポレオンの制覇を跳ね返したソ連の大祖国戦争は1812年だから、これまた今年は2012年ということで、ちょうど200年にあたる記念すべき年なのだ。
記事は別に書く。