きょうのウェブ東京新聞としんぶん赤旗からいくつか考えた。
『脱原発そろって消極的 自民5候補』はもちろん自民党の総裁選だが、立候補した5人の原発政策だが、くわしくは見なくても必要ない。[自民党は政権交代する三年前まで原発を推進]、いまだっておなじことは去年3・11直後の原発容認姿勢で分かりきったことだからだ。
問題は政権だ。
枝野のブタはますますその本性をあらわしてきたが、官僚の意のままに操られている醜態をさらしたのが『経産相、大間原発の建設は継続へ 青森知事に明言』だ。
大間は青森県に建設中で工事進捗率は38%とか。完成間近の島根原発、福島爆発で工事が頓挫したままの、青森東通の東電原発一基を念頭に置いての発言、ということはこれら原発の続行と、他原発の再稼働が目白押しになるということか。
ブタどもの追随してるのは官僚、というより財界やダメリカだ。『原発ゼロ「承服できない」 経団連会長、首相に電話』はきのうの記事だが、そこに『原発ゼロ「米にも影響」 米副長官』の記事もならんでた。そしてきょうの次の記事である。
『米 圧力で「骨抜き」 補佐官派遣しお伺い』では、[長島昭久首相補佐官らを急きょ米国に派遣。お伺いを立てた末の骨抜き決着は、米への追随路線を極めたもの]で、アメリカの子分まるだし、国民の命など虫けら同然にしか考えない亡国政治だ。
こういうニュースに行き着くたび、思い出して暗澹とさせられる映画がある。
熊井啓監督『日本列島』である。
下山事件、松川事件など、戦後の日本で連続した奇怪な事件と米軍特務機関との関連を浮かび上がらせ、アメリカの占領政策が日本の政治と人々の暮らしをむしばむ経緯を市民目線で描いた社会派で、敗北感のなかに闘いの継続をイメージするラストが感動を呼んだ。
火の手は別の方向で炎上中だ。
そこで赤旗だが、『拡大する 反米デモ イスラム12カ国・地域に 冒とく映画問題』の記事を読んで「ざまあみやがれ!」と思った。
ことばは人を傷つけるだけでなく、命を奪うことさえある。他国の文化や人権に配慮しない欧米流の横暴はいまにはじまったことではないが、差別に優先する表現の自由などはない、と俺自身、差別語などで差別を身近に、実体験してきた立場で断言するぞ。
赤旗によると映画を制作したのはユダヤ系アメリカ人某で、それに[在米のエジプト人ら15人が関与]というからきわめて政治的だ。国務長官クリントンのババアは「胸が悪くなる」「言語道断」と映画に対しては否定的だが、「責は個人に」「政府は無関与」と逃げる姿勢が垂直離着陸自爆欠陥機オスプレイごり押しの理屈と似ていて笑える。
騒ぎの延長でリビアの米領事館が襲撃され、大使4人が死亡、オバマは大使追悼で「米国は世界から退却しない」(東京、本日)とおおみえ切ったというが、「退却」なくてもいいから「退場」してくれ。世界の災厄の半分以上はおまえのお節介のせいなんだから。
それにしても気になるのは原発だ。
原発を維持・推進する方向の政府の新エネルギー戦略への怒りの声は、きのう、恒例の官邸前金曜集会でも、「原発いらない。いますぐやめろ」と主催者発表で4万人の抗議の人波を集めたというが、「最初は2030年といってたのがいつの間にか2030年代に変わっていた」というんだから、政府のやることなんか詐欺と変わりない。
しかし、それもこれもアメリカの意向とあれば……
官邸前4万人かぁ。
最寄り駅はどこなんだろう。
溜池だとしたら、等距離にアメリカ大使館もあるぞ(笑)。ここも包囲してくれといってるのかなあ。世界の孤児になりつつあり、日本人にまで“脱原発の敵”とみなされ、たった一人の味方をうしなって、ダメリカよ、どこへ行く。いや、さっさと消えろ!