こんなんです。
ま、実際にはMac−miniの比率がモニターより大きく、つまりモニターが小さいことになります。ちなみに横長ワイドの21・5インチです。映画のシネスコサイズがよく合いますが、映画のDVDでは見劣りします。やはり映画ソフトはパソコンなんぞで見るものではありません。
俺がはじめてMacを買ったのは、17年前、1994年のことです。
仕事で必要になったからで、でなければパソコンなんか買わなかったでしょう。というか、とっくに投げ出してたでしょう。それくらい覚えが悪かった(恥)。
パソコンをすすめてくれた人は、パソコンをマスターするには3か月、6か月、9か月と3か月ごとに習熟度に差があるという。3か月なんて自信は最初からなかったが、半年が近づいた時は焦った。
その間、和文タイプの仕事はお留守になって、貯金はどんどん減る一方だったからだ。6月に始めて、7月末の隅田川花火の時は花火の音と、上空を飛び交うヘリコプターの音に苛つき、どうせならあのうちの1機が墜ちて、こんな苦労から解消されたいと願った。仕事で死にたいと思ったのは初めてだ。
パソコン、というより、最後は仕事に使うソフトでしたね。
もともと仕事はタイプで、印刷の原稿にする版下製作という工程で、文字打ち(入力)から割り付け、線引き、それらをこんどはパソコンの画面上ですべて仕上げられるというので、デスク・トップ・パブリッシング略してDTPといっていた。当時、先端の技術だ。といって、それほど複雑な能力ではない。俺ができるくらいだから。ただ、3か月でマスターしなかったのはひとえに俺の不徳による(笑)。
12月。いよいよ困った。
いよいよ進退窮まって、息子のような社長に「基本を知らないんですからダメですよ」などとおとしめられ、このまま覚えられなければお茶の水のスクールにでも通うか、その瀬戸際にまで追い詰められた。
そう言うと、「なんで最初から行かなかったのか」と攻めるだろう。それがちがうのだ。スクールなんか、一般的なことしか教えないから、こっちが知りたいと思うことを教えてくれるとも思えない。こっちは編集割付や作図のノウハウが知りたいんであって、その他の基本的なことをいくら教えられても仕事の役に立ちはしない。それこそ無駄が多い。
ある日、本屋にでかけ、色使いがキレイで、図解も多く、見た目可愛く、第一「はじめての〜」という名前が頭に付いた、いかにも「分かりそうな」(笑)マニュアルを買って開いたところ……
おおっ!! これは凄い!
いったい俺は今まで何をしていたのだろうと、それこそ砂漠が水を吸うように、台風被害の濁流が堰を切るように(これはあんまり例が悪いか)(笑)、パチンコで大当たりをしめてチューリップがぱかぱか開きまくるように、つぎからつぎへとそれまで分からなかったことが分かるようになった。
明くる年は仕事が引きも切らず舞い込み、200万くらいかけた元手が1年くらいで取り返せたくらい儲かったのであった。
そんな我が世の春も2年くらいだったけどね(笑)。誰でもできるというのは、そのうちには誰からも抜かれるということであり、おまけにお客は「ほんとは一発でできることなんだろう」「そんなにふっかけるとは阿漕じゃないか」「どうせ元手要らずだろ?」などといって叩きにかかる。さ、そうなると客と、工賃を「上げろ」「上げない」の攻防戦に明け暮れることになる。
ま、そんなことでしたね。
いろいろ苦労話は尽きないです。
しかし、据え置き型だ、タワー型だといってたパソコンが、いまやこの大きさですからね。値段も、俺が始めたころは28万からかかったというのに、このMac−miniに関しては5、6万、延長保証を付けても7、8万といった値段なんだから、モニターとキーボード付けて10万以内でそろいます。
きょうが名実共に(といって、ホームページ作成ソフトとかは、高バージョンに合わせたソフトのマスターは手つかずで、古いMacとの連携という弱みはあるものの)Mac−miniでのスタートです。