最近、映画を見ている。
といって、映画館で見るわけではない。といって映画館に行くのがめんどうくさいからではない。いまの映画なんかつまらないからである。毛唐映画はみる気になんないし、日本映画はコマーシャル乞食なんぞ役者の部類にはいらないから映画ではない。
ましてや黒木瞳などという原発乞食など顔も見たくねえ!
クソども、死にやがれ!
「荒木田さん、死んでもらいますばい!」
カッコいい!
映画はこれでなくちゃ!
ヤクザ映画なんか趣味じゃなかったけど、「お竜さん」と「錦ちゃん股旅三名作」は例外だったけど、3・11以降はなぜか「仁義なき戦い」もハマり映画になってしまって、いまなぜか任侠映画に胸を熱くしているのだ。
今夜はコレ!
画像は、そのポスターでやんす。
藤純子主演『緋牡丹博徒』シリーズは全部で8作あります。
巷間というか、映画史的というか、有名なのも、傑作の呼び名高いのも加藤泰監督『緋牡丹博徒 花札勝負』(第三作)と『緋牡丹博徒 お竜参上』(第六作)の2本なんですが、俺的にはおなじ加藤泰監督『緋牡丹博徒 お命戴きます』がいちばん好きです。
鶴田浩二が共演ってのもいいですが(役者としては! バカが、特攻隊気取って軍歌唄ったり、隠し子騒動あったりで私生活はとんでもな奴だったが、それでも)、本作は公害問題を扱ってるのがシリーズ中超異色作!
鶴田が土に生きる百姓の側に立って、ほんものの侠客、男を演じますが、精錬所の廃液で汚染された土を手にし、「百姓はね、こうやって土を舐めてみるんです。その土が廃液で汚されちまったんですよ」と悔しい胸の裡をお竜さんに打ち明ける場面が圧巻です。
3・11以降、見なおした映画の筆頭がこれでしたが、この映画をこんなリアルな悔しさで見る日がくるとは思わなかった。
そして今夜の『緋牡丹博徒 二代目襲名』。
1954年と58年に現代社から刊行された火野葦平作『女侠一代』の主人公・島村ギンは、“どてら婆さん”の異名をもつ立志伝中の女親分。筑豊本線・若松─直方間の鉄道建設に尽力した武勇伝が今に伝えられるが、小沢茂弘監督の第4作『緋牡丹博徒 二代目襲名』(69年)はそれを原作に、鉄道敷設に反対した川船人足との抗争も織りまぜ、悪辣なヤクザ一家の妨害をはねのけ、鉄道開通にこぎつける活躍を描いてひときわスケールが大きい。
今回ゲストは、妹の幸せを願い、渡世の義理と正義の名に賭けて死地におもむく一匹狼ヤクザの高倉健と、お竜さんの矢野組にこの人ありという不死身の藤松・待田京介がラストの大喧嘩(おおでいり)を華々しく飾る。
もうね、カッコ良い日本人は古い映画の中にしかいなくなったということ!
次回は『仁義なき戦い』について語るか!