きのう店頭にならんだデイズの最新号である。
反原発派・脱原発派はどうしたのだろう。政府がだした仰天・鬼畜方針である「学校などで許容される放射線量の年間積算放射線量20ミリシーベルト」問題以外、その声が聞こえてこない。
原発は停まっていないのである。浜岡以外は現在も動いているのである。
3・11の“1000年に1度”(それも真っ赤っかのウソだが)“未曾有の大地震”以降、ウソでない大規模性による大規模誘発地震の可能性は否定できず、いつ起こっても不思議はない危機が目のまえにあるというのにだ。
浜岡は停止の作業中ですらトラブった。もともと破損がきていたともいわれている。敦賀は高放射能漏れを起こして停止した。ほかにもたくさん、欠陥、隠蔽の前歴があることを最新デイズは網羅して特集している。
地震後、福島の危機を目の当たりに(5月になってやっと)脱原発機運が盛り上がり、各地の原発の点検が指示されている。再稼働予定の機も足止めを食らい、そのまま停止という事態になれば幸いである。
きのう石原都知事は都庁舎25パーセントの節電と、職員への時差出勤を定例記者会見で声明した。いつものパフォーマンス、都庁舎だけで如何ほどの効果と当然巷の評価は低いが、節電機運になれば悪いことではない。
脱原発をするにあたって、最大のネックは首都圏への電力供給だろう。東電福島が全滅したいま、東京の柏崎刈羽への依存度はますます高くなり、柏崎刈羽なくして現状のままでは東京は成り立たないのではないか。
その柏崎刈羽もまた、こんどの地震で亀裂が生じているかも知れない。
そう思うと3月12日に起きた長野・新潟の強震。これが3・11を振り返るたび取りざたされるが、それがその後長野だけになり、新潟がすっぽり抜けたのも原発と直結させないメディアのプロパガンダとも疑える。
そしてきのう、俺はひさしぶりに大江戸線に乗った。
——平日なのに間引き運転とは?
そう思ってお知らせ掲示を読んだら、「土日の8割運転」とあり、それ以外の説明はなかったが「なるほど」と納得した。大江戸線はいつ乗ってもがらがらで、これでは車イスのための電車かとばかり思ってきたものだ。
ムダな運行はやめるべきだ。それでラッシュ時がどれだけたいへんかわからないが、すくなくとも車イスの身としては、火急速やかな用以外でのラッシュ時使用は避けるよう心がけたい。いや、そうすべきだと思う。
「あるものは使え」ではない。
原発が動いている現状、まだ電気は「人質」なのだ。それを余らせてこそ初めて脱原発へ堂々と舵を切れる。福島の犠牲は東京の豊満の上で起きている。
東京が脱原発の“手枷・足枷”になっていることを忘れず、俺もこの夏は精力的節電に努めたいと心するしだいである。